守谷市内の相談窓口には、「実家の片付けが終わらないまま数年が経った」「兄弟で意見がまとまらない」という声が日常的に寄せられています。住むわけでもなく、すぐ売るわけでもなく、なんとなく先延ばしにしてしまう――それが、多くの方に共通する実家・古民家との向き合い方です。ハウスドゥ守谷店では、こうしたご相談を数多くお受けしてきました。
本記事では、守谷市で実家・空き家・古民家の扱いに悩む方に向けて、まず何から手をつければよいか、どんな選択肢があるか、放置した場合に何が起きるかを、守谷市が公表している一次情報をもとに整理しました。結論を急がず、ご自身やご家族に合った選び方を見つけるための材料としてお使いください。
守谷市で「実家」「空き家」の相談が増えている背景
守谷市は常住人口70,152人・世帯数30,006(茨城県統計課、令和8年4月1日現在)と、つくばエクスプレス沿線の中でも人口が伸び続けているまちです。国勢調査ベースで見ても、この40年でおよそ2.9倍まで人口が増えてきました。一方で、まちが成熟してくると同時に、開発初期から住んでいた世帯の高齢化・世代交代という別の課題も表面化してきます。
守谷市は平成28年6月に空家等対策協議会設置条例を制定して協議会を設置し、同年度に空家等実態調査と対策計画の策定を行い、令和5年3月には社会情勢の変化を踏まえて第2次守谷市空家等対策計画へと改訂しました。人口が増えているまちであっても、「住む人がいなくなった家」への対応は避けて通れない行政課題になっているということです。
古い実家・古民家に特有の3つの悩み
老朽化と修繕コストの見えにくさ
建築から数十年が経過した家屋は、水回りの配管や屋根・外壁の劣化が進んでいることが多く、「どこまで直せば安全に住めるのか」が素人目には判断しづらいという悩みがあります。特に相続税の特例に関わる昭和56年5月31日以前に建築された家屋(いわゆる旧耐震基準の建物)は、耐震性の面でも慎重な検討が必要です。
相続人が複数いることによる意思決定の停滞
実家が古いほど、相続に関わる世代・人数も増えがちです。「売る」「貸す」「解体する」のどれを選ぶにしても、相続人全員の合意形成に時間がかかり、結果として空き家の状態のまま数年が経過してしまうケースは珍しくありません。
敷地が広く、活用方法の選択肢が絞りにくい
守谷市内でも旧市街地や農村部に近いエリアでは、都市部の住宅と比べて敷地面積が広めの物件が見られます。広さは資産価値である一方、管理の手間や固定資産税の負担、活用方法の選択肢の多さがかえって決断を難しくする一因にもなります。

結論を出す前に、まずやっておきたい3つの確認
①現況の確認(建物・敷地・残置物)
まずは家の傷み具合、水道・電気の契約状況、庭木の管理状態、家財の量を把握します。守谷市が官民協働で発行した「守谷市空家ガイドブック」(令和7年6月発行、市役所都市計画課前スペース等で配布・WEB版あり)には、空き家の適正管理の考え方が整理されているので、最初の一冊として目を通しておくと全体像がつかみやすくなります。
②相続人・名義の確認
実家の名義が誰になっているか、相続人が何人いるかを確認します。名義が祖父母の代のままになっているケースもあり、この場合は相続登記が複数世代分必要になることがあります。令和6年4月1日から相続登記の申請が義務化され、正当な理由なく相続を知った日から3年以内に登記をしないと過料の対象になり得る点にも注意が必要です。
③活用方針の方向性を決める(急がず選択肢を洗い出す)
「売る」「貸す」「解体する」「当面そのまま管理する」のどれが自分たちに合うか、この段階では結論を急がず、次章の選択肢を一通り比較してから判断することをおすすめします。
実家・古民家の4つの選択肢
選択肢①住み続ける・自分たちで活用する
将来的にUターンや二拠点生活を考えている場合、家を維持しながら定期的に手を入れる選択肢もあります。ただし固定資産税や維持修繕費は住んでいなくても発生し続けるため、長期化する場合は負担が積み重なる点を踏まえておく必要があります。
選択肢②貸す・空き家バンクに登録する
守谷市は「守谷市空家バンク」制度を運用しており、空き家の売却・賃貸を希望する所有者と、利用を希望する方をつなぐ仕組みがあります。利用には都市計画課への利用登録申込書の提出が必要です(問い合わせ先:守谷市都市計画課 0297-45-1111)。古民家ならではの趣を求める借り手・買い手と出会える可能性もあります。
選択肢③売却する
住む予定も貸す予定もない場合は、売却によって管理の負担そのものをなくす選択肢が現実的です。相続した空き家を売却する際は、一定の要件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を控除できる「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」(国税庁)の対象になる場合があります。主な要件は、昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること、区分所有建物でないこと、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却することなどで、細かな適用条件があるため、税務署や税理士への確認が必須です。
選択肢④解体して更地にする
老朽化が進み修繕が現実的でない場合は、解体して土地として売却・活用する方法もあります。守谷市は株式会社クラッソーネと「空家等除却促進に係る連携協定」を令和8年7月10日付で締結しており、市公式サイトから「守谷市版 解体費用シミュレーター」でおおまかな解体費用の相場を確認できます(現地調査による正式な見積もりとは差異が生じる旨、市も注記しています)。
守谷市の空き家対策の枠組みを知っておく
守谷市は空き家対策を市単独で抱え込まず、民間事業者との連携を進めています。令和8年7月10日に締結した株式会社クラッソーネとの連携協定では、次のようなサービスが紹介されています。
- 家じまいの相談窓口:空き家処分だけでなく利活用・売却も含めた出口戦略を相談できる窓口(クラッソーネ直通 0120-304-395、平日9時〜18時)
- 守谷市版 解体費用シミュレーター:解体工事の概算相場を確認できるツール(国土交通省「令和5年度住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」の採択を受けて開発)
- すまいの終活NAVI:相続した実家や空き家の解体費用、解体後の土地売却査定の相場を確認できるサービス
これらはあくまで概算・相談の入口であり、正式な金額は現地調査や個別相談で確認する必要があります。とはいえ「まず何に相談すればいいか分からない」という段階では、行政が窓口を用意している安心感は大きいはずです。
放置するとどうなるか
「決めきれないから、とりあえずそのままにしておく」という選択は一見リスクがないように見えますが、実際には次のような負担が積み重なっていきます。
管理不全による近隣トラブルのリスク
庭木の越境、害虫の発生、外壁材の落下などは、近隣とのトラブルに発展することがあります。守谷市公式サイトにも「空家の近隣にお住まいの方(よくある質問)」というページが用意されており、越境した枝の切除に関するルールなど、令和5年4月1日から一部制度が変わった点も案内されています。
固定資産税の負担が続く
住んでいなくても、家屋・土地の固定資産税は所有者に課税され続けます。放置期間が長引くほど、家の資産価値は目減りしていく一方で、税負担だけが積み重なるという状況になりがちです。
特定空家等に指定される可能性
適切な管理がされず周囲に著しい悪影響を及ぼすおそれがあると判断された空き家は、「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき「特定空家等」に指定される場合があります。指定されると、固定資産税の住宅用地特例が解除され税負担が増えるケースや、行政からの指導・勧告・命令の対象になる場合があります。守谷市空家等対策協議会は、こうした空家等対策計画の作成・変更、実施に関する事項を協議する場として設置されています。
相続登記と実家の名義、いま確認しておきたいこと
令和6年4月1日から相続登記の申請が義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に登記をしないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象となり得ます。この制度は施行日より前に相続した不動産にも適用されるため、「何十年も前に亡くなった祖父母名義のまま」というケースも対象になります。実家を売る・貸す・解体するいずれの選択をする場合も、まず名義を現在の所有者に整理しておくことが最初の一歩になります。手続きが複雑な場合は、司法書士など専門家への相談が近道です。
守谷市内エリアによる実家・古民家事情の違い
守谷市は、つくばエクスプレス沿線の開発が進んだエリアと、昔ながらの集落が残るエリアが混在しているまちです。守谷駅・新守谷駅周辺は比較的新しい住宅が多い一方、板戸井・野木崎・大柏など旧市街や農村部に近いエリアでは、敷地の広い古い戸建てや、屋敷林・蔵を伴う古民家が今も残っています。エリアによって「近隣に空き家が多く売却しやすい」「農地や山林が付帯していて活用方法が限られる」など、事情が異なるため、まずは自分の実家がどちらの性質に近いかを整理しておくと、その後の相談がスムーズになります。

地価から見る「今」という判断材料
守谷市の2026年地価公示は総平均152,130円/m²・坪単価目安約502,910円で、前年から+10.46%の上昇となりました(変動率は全国1,375地点中26位)。つくばエクスプレスの開通以降、地価が右肩上がりで推移してきた背景があり、10年前と比べても大きく水準が切り上がっています。実家をどうするか迷っている間も市場は動いているため、「地価が上がっている今のうちに」という判断材料になる場合もあれば、「上がっているからこそ焦らず条件を整えてから」という考え方も成り立ちます。いずれにしても、まずは現状の資産価値を把握しておくことが判断の土台になります。
実家が農地や隣地トラブルを抱えている場合
古い実家では、宅地の裏に田畑が付帯していたり、境界があいまいなまま長年放置されていたりするケースもあります。農地が付帯する場合は農地法上の制約があり、宅地とは別の手続きが必要です(詳しくは守谷市の農地売却|農地法3条・5条をやさしく解説で解説しています)。また、境界の越境物やブロック塀が絡む場合は、売却前に整理しておくことでトラブルを避けやすくなります(守谷市の隣地トラブル・越境物がある不動産の売却も参考にしてください)。
売却を選ぶ場合の大まかな流れ
実家・空き家の売却を選ぶ場合、一般的には次のような流れになります。
- 家財の整理・現況確認(残置物の量によっては業者への依頼も検討)
- 相続登記など名義の整理
- 不動産会社への査定依頼(複数社比較がおすすめ)
- 売却方法の選択(仲介での売却か、そのままの状態での買取か)
- 売買契約・引き渡し
- 譲渡所得が生じる場合は翌年の確定申告
相続に伴う土地売却の流れをより詳しく知りたい場合は、守谷市の相続土地売却、9つの流れと注意点も参考にしてください。
空き家管理サービスという選択肢も
「今すぐ売却や解体を決めるのは気が重い」という場合、当面の対応として空き家管理サービスを利用する方法もあります。月あたりの費用相場や、管理を続けるか売却に踏み切るかの判断ポイントは空き家管理サービスの費用相場と「管理か売却か」の判断|守谷店で詳しく解説しています。ご実家が遠方にある場合の売却の進め方は守谷市の不動産売却|遠方在住でも進める方法【2026年】もあわせてご覧ください。
「解体してから売る」か「そのまま売る」か
古民家・老朽家屋の場合、「更地にしてから売却したほうがよいのか、建物を残したまま売却したほうがよいのか」という相談もよくいただきます。結論としては、建物の傷み具合・立地・買い手の想定によって最適解が異なるため、一律の正解はありません。解体費用をかけて更地にしても、その分の価格転嫁ができるとは限らない一方、建物が著しく老朽化している場合は「古家付き土地」として買い手が見つかりにくいこともあります。守谷市の解体費用シミュレーターで概算をつかんだうえで、不動産会社に「解体前提の査定」と「現況のままの査定」の両方を確認してもらうのが、後悔の少ない進め方です。
迷ったときの相談先の選び方
実家・空き家・古民家の悩みは、行政の窓口、解体業者、不動産会社など相談先が複数にまたがるため、「まずどこに聞けばいいのか分からない」という声もよく聞きます。目安としては、制度面(相続登記・特定空家等の基準・空家バンク)は守谷市都市計画課(0297-45-1111)、解体費用の概算は守谷市版解体費用シミュレーターやクラッソーネの家じまい相談窓口、そして「売る・貸す・活用する」という不動産としての選択肢や査定額は、地域の不動産会社への相談が近道です。ハウスドゥ守谷店では、売却だけでなく「今は決めきれない」という段階のご相談もお受けしています。守谷市内での売却実績は売却査定実績とお客様の声でもご紹介していますので、あわせてご参照ください。
よくある質問
Q1. 実家が空き家のまま何年も放置されています。今すぐ何かしないといけませんか?
A. 法的に即座の対応義務が生じるのは、管理不全により「特定空家等」に指定された場合などですが、指定を待たずとも、放置期間が長引くほど建物の傷みや近隣トラブルのリスク、税負担は積み重なります。まずは現況確認と名義整理から着手することをおすすめします。
Q2. 古民家は売却できますか?それとも解体が必須ですか?
A. 解体は必須ではありません。古民家としての趣を求める買い手が見つかる場合もあれば、老朽化が著しく解体前提でしか売れない場合もあります。不動産会社に「現況のまま」と「解体後」の両方の査定を依頼して比較するのが確実です。
Q3. 相続人が複数いて意見がまとまりません。どう進めればいいですか?
A. まずは相続登記を含む名義の整理を進めながら、専門家(司法書士・弁護士)を交えて話し合いの場を設けるのが一般的です。不動産会社は登記の代行はできませんが、売却を前提とした査定額の提示や、話し合いの材料となる資料の提供という形でサポートできます。
Q4. 空き家バンクに登録すればすぐ売れますか?
A. 空き家バンクはあくまで「情報を掲載する場」であり、成約を保証するものではありません。立地や建物の状態によっては、不動産会社を通じた売却活動と並行して検討することをおすすめします。
Q5. 相続した空き家の3,000万円特別控除は、守谷市のどの物件でも使えますか?
A. いいえ、要件を満たす必要があります。昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること、区分所有建物でないこと、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却することなど、複数の条件があります(国税庁)。適用可否は税務署や税理士への確認が必要です。
Q6. 解体費用の目安だけでも先に知ることはできますか?
A. 守谷市公式サイトから利用できる「守谷市版 解体費用シミュレーター」で概算相場を確認できます。ただし現地調査による正式な見積もりとは差異が生じるため、あくまで目安としてご利用ください。
Q7. 相談するなら、行政と不動産会社どちらが先ですか?
A. どちらが先でも問題ありません。制度面(相続登記の要否、特定空家等の基準)が気になる場合は守谷市都市計画課、売却額の目安や活用方法を知りたい場合は地域の不動産会社への相談から始めると、話がスムーズです。
まとめ
実家・空き家・古民家の悩みに、今すぐ答えを出す必要はありません。大切なのは、現況・名義・選択肢を順番に整理していくことです。守谷市は空家ガイドブックの発行、空家バンク、クラッソーネとの連携協定など、相談の入口を複数用意しています。「住む」「貸す」「売る」「解体する」――どれが自分たちに合うのか、焦らず比較検討してみてください。
ハウスドゥ守谷店では、守谷市内の実家・空き家・古民家に関するご相談を、売却が前提でない段階からお受けしています。まずは現状を整理したいという方も、お気軽にお問い合わせください。実際の売却査定実績やお客様の声は売却査定実績とお客様の声のページでご覧いただけます。守谷市の住みやすさや暮らしの全体像は守谷市の住みやすさ徹底ガイド|交通・子育て・地価【2026】でもご紹介しています。
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