守谷市は「つくばエクスプレス(TX)沿線で人口が増え続けているまち」として知られていますが、その内訳を年齢別に見ると、実は日本の他地域と同じように高齢化が進んでいます。総人口が伸びているからといって、若い世代ばかりが増えているわけではありません。
この記事では、総務省の住民基本台帳データをもとに、守谷市の年齢別人口構成・高齢化率の推移・将来の見通しを整理し、それが不動産の売却や保有判断にどう関わってくるのかを解説します。
守谷市の年齢別人口構成(2025年時点)
総務省「住民基本台帳に基づく人口」(2025年)によると、守谷市の年齢3区分別人口は以下のとおりです。
- 総人口:70,900人
- 年少人口(0〜14歳):10,059人(14.2%)
- 生産年齢人口(15〜64歳):43,803人(61.8%)
- 老年人口(65歳以上):17,038人(24.0%)
男女別では、老年人口は男性7,863人に対し女性9,175人と、女性の方が多くなっています。これは平均寿命の男女差を反映した全国共通の傾向です。
全国・茨城県内での位置づけ
守谷市の高齢化率24.0%は、全国1,741市区町村中1,627位、茨城県内44市町村中43位と、全国的に見てもかなり低い水準です(数値が低いほど「若いまち」)。一方で総人口は全国390位、県内13位と、規模としては中堅クラスにあります。「人口は多いのに高齢化率は低い」という組み合わせが、守谷市の特徴といえます。
高齢化率の推移|24年間で約2.2倍に上昇
同じくOpenGov.jp(総務省統計に基づく)のデータで、2002年から2025年までの高齢化率の推移を見てみます。
- 2002年:10.9%(総人口51,075人)
- 2010年:14.3%(総人口61,551人)
- 2015年:18.7%(総人口64,894人)
- 2020年:22.5%(総人口68,498人)
- 2025年:24.0%(総人口70,900人)
23年間で高齢化率は10.9%から24.0%へと約2.2倍に上昇しました。ただし全国平均の高齢化率(約29%台)と比べると、守谷市はまだ低い水準にとどまっています。これはTX開業(2005年)以降、子育て世代の転入が続いてきたことが大きく影響しています。

出典:住民基本台帳に基づく人口(総務省)/OpenGov.jp
生産年齢人口はほぼ横ばい、年少人口はやや減少傾向
年代別の推移を見ると、生産年齢人口(15〜64歳)は2002年の37,036人から2025年の43,803人まで一貫して増加してきましたが、直近数年はほぼ横ばいです。一方、年少人口(0〜14歳)は2011年の10,182人をピークに緩やかな減少局面に入っており、2025年は10,059人となっています。総人口が増え続けている裏側で、年齢構成は静かに変化しているのが実態です。
なぜ守谷市は高齢化が緩やかなのか
守谷市の高齢化率が全国平均より低く抑えられている背景には、次のような要因が考えられます。
- TX(つくばエクスプレス)による都心への通勤利便性の高さから、子育て世代・共働き世帯の転入が継続していること
- 区画整理による新しい住宅地の供給が続き、若い世帯が新築を購入して移り住むケースが多いこと
- 市が公表する「住みここちランキング」で上位評価が続き、ファミリー層からの人気が定着していること
実際、守谷市の直近の月次人口(2026年9月1日現在の常住人口70,235人)を見ても、8月中は転入193人に対し転出249人とやや社会減の月もありますが、出生42人・死亡41人と自然動態はほぼ均衡しており、極端な人口減少局面には至っていません(出典:守谷市公式サイト)。
将来推計|生産年齢人口の減少局面はいつ来るか
国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の市区町村別将来推計人口では、守谷市のような東京近郊のベッドタウンでも、2030年代以降は生産年齢人口の伸びが鈍化し、高齢化率がさらに上昇していく見通しが一般的に示されています。守谷市単独の将来推計値は本記事執筆時点で確認できておりませんが、全国的な傾向として「団地・戸建て分譲地の一次取得世帯がまとまって高齢化する」現象が2030年代のベッドタウンで顕在化しやすいとされています。
守谷市は2000年代以降にニュータウン開発が進んだエリアが多いため、同時期に入居した世帯が今後10〜20年でまとめて高齢期を迎える可能性があります。人口全体としては当面増加基調が続くとみられますが、エリア単位・団地単位では高齢化の波が偏って訪れることが想定されます。
守谷市内でも進み方が異なるエリア別の年齢構成
守谷市は一律に人口が増えているわけではなく、開発時期によってエリアごとの年齢構成に差があります。
- 守谷駅周辺・けやき台・百合ケ丘など初期開発エリア:1980〜90年代に分譲が進んだ地域が多く、当時入居した世帯の高齢化が比較的進んでいます。
- みずき野・松ケ丘・ひがし野など2000年代以降の区画整理エリア:TX開業前後に開発が進み、子育て世帯の転入が続いてきたため、年齢構成が若い傾向にあります。
- みらい平駅周辺(つくばみらい市との境界エリア):比較的新しい開発地で、現役世代の比率が高い地域です。
同じ守谷市内でも、開発時期が古いエリアほど「住民の高齢化」と「建物の老朽化」が同時に進みやすく、将来的な資産価値や売却のしやすさに差が出てくる可能性があります。ご自身の実家や所有不動産がどちらの傾向のエリアにあるかを把握しておくことは、今後の判断材料として役立ちます。
実家が団地・分譲地エリアにある場合に確認しておきたいこと
高齢化が進んだエリアの実家を将来相続する可能性がある場合、次のような点を早めに確認しておくと、いざという時にスムーズです。
1. 登記名義と権利関係の確認
親名義のままになっている不動産は、相続発生後に名義変更(相続登記)が必要です。2024年4月から相続登記が義務化されており、正当な理由なく放置すると過料の対象になる場合があります。
2. 建物の状態と維持コストの把握
築年数が経過した戸建て・団地の場合、固定資産税に加えて、空き家となった際の修繕・管理コストがかかります。特定空家に指定されると固定資産税の住宅用地特例が外れ、税負担が大きく増える可能性もあります。
3. 売却か賃貸か、方針を早めに話し合っておく
親が元気なうちに「将来この家をどうするか」を家族で話し合っておくことで、相続発生後の手続きがスムーズになります。売却を選ぶ場合、仲介による市場売却と、買取専門店への買取のどちらが向いているかは、物件の状態やスケジュールによって異なります。
4. 早めの査定で市場価値を把握する
「まだ売る予定はないが、今どのくらいの価値があるか知っておきたい」という段階でも、机上査定であれば手軽に相場感を確認できます。将来の判断材料として、早めに把握しておくことをおすすめします。
高齢化率の上昇が不動産にもたらす影響
年齢構成の変化は、不動産の売却・保有判断にも徐々に影響します。
1. 相続を機にした売却の増加
高齢化率が上昇するということは、今後10〜20年で相続を迎える世帯が増えることを意味します。守谷市でもTX開業前後に一次取得した世代が高齢期に入りつつあり、実家を相続した子世代が「住まない実家をどうするか」を検討するケースが今後さらに増えると見込まれます。
2. 団地・分譲地エリアでの資産価値の分散
同時期に開発されたエリアでは、住民の高齢化と建物の老朽化が同時に進みやすく、将来的にエリアごとの資産価値に差が出てくる可能性があります。一方で、新しい区画整理エリア(みずき野・松ケ丘など)は若い世帯の流入が続いており、市内でも人口構成に地域差があります。
3. 生産年齢人口の維持は住宅需要の下支えに
守谷市は生産年齢人口比率61.8%と、依然として現役世代の厚みがあります。TXという交通インフラの強みが続く限り、子育て世帯からの住宅需要自体はすぐには縮小しないと考えられますが、年少人口の減少傾向は中長期的な需要動向として注視が必要です。
売却を検討するタイミングの考え方
「高齢化率が上がっているから今すぐ売るべき」という単純な話ではありません。ただし、以下のような状況にある方は、一度査定を通じて市場価値を確認しておくことをおすすめします。
- 実家を相続したが、自分は別の場所に住んでいて活用予定がない
- 親が高齢者施設への入居を検討しており、自宅の今後を考え始めている
- 分譲から20〜30年が経過し、建物の維持コストと将来の資産価値のバランスが気になっている
ハウスドゥ守谷店では、相続や実家じまいに関する相談も含め、机上査定から具体的な売却・買取のご相談まで対応しています。
よくある質問(FAQ)
Q. 守谷市の高齢化率は、茨城県内でどのくらいの順位ですか?
A. 2025年の総務省統計では高齢化率24.0%で、茨城県内44市町村中43位(低い方から2番目)です。県内では若いまちに分類されます。
Q. 守谷市の生産年齢人口は今後も増えますか?
A. 直近数年はほぼ横ばいで推移しています。総人口自体は緩やかな増加が続いていますが、年少人口はすでに減少局面に入っており、生産年齢人口の伸びも鈍化傾向にあります。
Q. 高齢化が進むと守谷市の不動産価格は下がりますか?
A. 高齢化率と地価は単純に連動するものではありません。守谷市は公示地価が過去10年で上昇傾向にあり、TXの利便性という強みが続く限り、市全体としての需要が急激に落ち込む可能性は低いと考えられます。ただし、団地・分譲地エリアごとの差は今後広がる可能性があります。
Q. 守谷市で高齢化が特に進んでいるエリアはどこですか?
A. 市が公表する町丁別・年齢別の詳細データは守谷市公式サイトの「統計もりや」で確認できますが、一般的に開発から年数が経過した分譲地・団地エリアほど高齢化が進みやすい傾向があります。
Q. 守谷市の年少人口はなぜ減少しているのですか?
A. 全国的な少子化の影響に加え、TX開業初期(2005年前後)に子育て世帯として転入した世代の子どもたちが成人期を迎えつつあることが要因の一つと考えられます。
Q. 相続した実家が団地エリアにある場合、どんな点に注意すべきですか?
A. 同時期に分譲されたエリアは住民の高齢化・建物の老朽化が同時に進みやすいため、早めに管理状況や売却時期を検討しておくことが望ましいです。放置期間が長引くと、固定資産税の負担や特定空家指定のリスクが高まります。
まとめ|人口増加の裏にある年齢構成の変化を知っておく
守谷市は総人口・高齢化率の両面で見ると「増え続けているが、着実に高齢化も進んでいるまち」です。全国・県内平均と比べれば高齢化率はまだ低い水準にありますが、24年間で2.2倍という上昇スピードは無視できません。相続や実家の今後を考えるうえでも、こうした年齢構成のデータを踏まえた判断が役立ちます。
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