「実家をどうするか、まだ決めていません」——つくばみらい市で相談を受けるとき、最初にそう切り出される方が少なくありません。この市はTX(つくばエクスプレス)沿線の宅地開発で人口が増え続ける一方、旧伊奈・旧谷和原の農村部には昔ながらの家屋も点在しています。「隣は真新しい分譲住宅、うちは築数十年の実家」という状況が同じ市内で同時に起きているのが、つくばみらい市の実家・空き家問題の特徴です。今回はハウスドゥ 守谷が、つくばみらい市の公式情報と国税庁の制度をもとに、実家・空き家の5つの選択肢を整理します。

目次
  1. つくばみらい市で「実家をどうするか」の相談が増えている理由
  2. つくばみらい市はどんなまち?TX沿線と旧伊奈・旧谷和原、二つの顔
    1. みらい平駅周辺は人口急増中の新興住宅地
    2. 旧伊奈・旧谷和原の農村部には空き家が点在
  3. 実家を放置するとどうなるか|3つのリスク
    1. 管理不全による近隣トラブル・特定空家等指定
    2. 固定資産税は住んでいなくてもかかり続ける
    3. 相続登記義務化で「放置」の選択肢は狭くなっている
  4. 実家の5つの選択肢を横断整理する
    1. 選択肢①住み続ける
    2. 選択肢②貸す
    3. 選択肢③古民家として活用する
    4. 選択肢④空き家バンクに登録する
    5. 選択肢⑤売却する
  5. つくばみらい市の空き家バンク制度を使う場合
    1. 登録から利用者とのマッチングまでの流れ
    2. 家財処分費補助・改修工事費補助
  6. つくばみらい市の空き家解体補助金という選択肢
  7. 売却を選ぶ場合に使える税の特例
    1. 相続空き家の3,000万円特別控除(国税庁No.3306)
    2. 低未利用土地等の長期譲渡所得特別控除
  8. 兄弟姉妹・相続人間の合意形成のポイント
    1. 「決めない」まま先送りするのが一番のリスク
  9. つくばみらい市の地価動向は「今」の判断材料になるか
  10. 仲介と買取、つくばみらい市の実家ではどちらが向くか
  11. ハウスドゥ 守谷にご相談ください
  12. つくばみらい市の実家・空き家に関するよくある質問
    1. Q1. 実家がつくばみらい市内にありますが、住む予定はありません。まず何をすればいいですか?
    2. Q2. つくばみらい市の空き家バンクに登録すればすぐに売れますか?
    3. Q3. 空き家の解体補助金と、空き家バンクの補助金はどちらも使えますか?
    4. Q4. 相続した実家の名義がまだ亡くなった親のままです。売却できますか?
    5. Q5. 遠方に住んでいて、つくばみらい市の実家に頻繁に通えません。相談できますか?
    6. Q6. つくばみらい市の実家は古民家として活用できますか?
  13. まとめ|「どうしたいか」より「今どんな状態か」の整理から

つくばみらい市で「実家をどうするか」の相談が増えている理由

つくばみらい市は2006年(平成18年)3月27日、旧伊奈町と旧谷和原村が合併して誕生した市です。合併から約20年が経ち、当時実家で暮らしていた世代の相続が本格化しつつあります。加えてTX沿線という立地の良さから、子や孫の世代はすでに市外・都内で生活基盤を築いているケースが多く、「実家に戻って住む」という選択肢が現実的でない相談者が増えているというのが実感です。相続登記の義務化(令和6年4月1日施行)も、これまで先送りにされてきた実家の扱いに向き合わざるを得ない状況を後押ししています。

つくばみらい市はどんなまち?TX沿線と旧伊奈・旧谷和原、二つの顔

みらい平駅周辺は人口急増中の新興住宅地

つくばみらい市公式サイトによると、令和8年8月1日現在の常住人口は51,648人・22,350世帯(男25,700人・女25,948人)です。特にTXみらい平駅周辺の陽光台・紫峰ヶ丘・富士見ヶ丘といった区画整理地区は世帯数・人口とも市内で際立って多く、たとえば陽光台2丁目だけで1,232世帯・2,964人が暮らしています(同・町丁字別人口、令和8年8月1日現在)。茨城県の資料では、みらい平地区の人口は令和4年(2022年)に計画人口の16,000人を突破したとされ、日本経済新聞(2024年1月)も、つくばみらい市の将来推計人口が2013年比で51.4%増と首都圏の自治体で4番目に高い伸び率になると報じています。

旧伊奈・旧谷和原の農村部には空き家が点在

一方で、同じ市内の旧伊奈地区には世帯数が一桁の字(あざ)も点在しています。市公式の町丁字別人口データを見ると、武兵衛新田(6世帯・8人)、坂野新田(5世帯・9人)、仁左衛門新田(7世帯・18人)といった集落があり、みらい平駅周辺とは対照的な姿を見せています。つくばみらい市の住みやすさ・交通アクセスについてはつくばみらい市の住みやすさ|交通・子育て・地価【2026年】でも解説していますが、「つくばみらい市=人口急増中の新興住宅地」という単純な話ではなく、新興住宅地と農村部が同居する市だからこそ、実家・空き家の扱いは地区ごとに事情が変わってくるのです。

実家を放置するとどうなるか|3つのリスク

管理不全による近隣トラブル・特定空家等指定

建物の傷みが進み、周辺の生活環境を損なう状態になると、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき「特定空家等」に認定される可能性があります。認定後に市から助言・指導、さらに勧告を受けると、住宅用地の特例が適用されなくなり、固定資産税が跳ね上がる場合もあります。

固定資産税は住んでいなくてもかかり続ける

実家に誰も住んでいなくても、所有している限り固定資産税・都市計画税の納税義務は続きます。管理のために定期的に通う交通費や、庭木の手入れ・害虫対策の費用も加わり、「何もしない」こと自体にコストがかかっている状態だといえます。

相続登記義務化で「放置」の選択肢は狭くなっている

令和6年4月1日から相続登記が義務化され、相続を知った日から3年以内に登記をしないと10万円以下の過料の対象になり得ます。名義変更をしないまま実家を放置するという従来の「先送り」は、すでに選びにくくなっています。

実家の5つの選択肢を横断整理する

実家をどうするかは、売却だけが答えではありません。つくばみらい市で実際に検討されることが多い5つの選択肢を、それぞれのポイントとあわせて整理します。

選択肢①住み続ける

将来的なUターンや、季節ごとの利用を考えている場合は、住み続ける・維持管理を続けるという選択もあります。ただし固定資産税や維持修繕費は発生し続けるため、「いつか住むかもしれない」という理由だけで判断を先延ばしにすると、老朽化が進んでしまう点には注意が必要です。

選択肢②貸す

売却せずに賃料収入を得たい場合は、賃貸という選択肢があります。つくばみらい市公式サイトでも、一般社団法人 移住・住みかえ支援機構(JTI)の「マイホーム借上げ制度」を紹介しており、50歳以上の所有者の住宅をJTIが借り上げ、耐震性を確認したうえで子育て世帯に転貸する仕組みです。売却せずに賃料収入を得られる点が特徴ですが、対象年齢や耐震基準など一定の条件があります。

選択肢③古民家として活用する

旧伊奈・旧谷和原地区には、敷地が広く趣のある古い家屋も残っています。古民家カフェや民泊、シェアハウスとしての活用事例は全国的に増えていますが、改修費用がかかることに加え、用途変更に伴う建築基準法・消防法上の手続きが必要になる場合があります。「活用したい」という思いだけでなく、費用対効果を含めた現実的な検討が欠かせません。

選択肢④空き家バンクに登録する

つくばみらい市は「つくばみらい市空家等対策計画」(平成28年12月策定)に基づき、空き家バンク制度を運用しています。売りたい・貸したい所有者からの登録を受け付け、利用を希望する方へ情報提供する仕組みで、希望すれば茨城県宅地建物取引業協会への媒介依頼も可能です(つくばみらい市公式サイト)。

選択肢⑤売却する

管理の負担をなくし、まとまった資金に換えたい場合は売却が選択肢になります。仲介・買取・リースバックなど売り方も複数あり、相続空き家の3,000万円特別控除など税の優遇を使える場合もあります(詳細は後述)。片付け費用の相場や「片付けずに売る」という進め方についてはつくばみらい市の実家の片付けと売却|費用相場と片付けずに売る【2026】で詳しく解説しています。実家に農地が付随している場合は、農地法の手続きが別途必要になるためつくばみらい市の相続・農地付き空き家【2026】もあわせてご確認ください。

つくばみらい市 実家 空き家 5つの選択肢 早見表

つくばみらい市の空き家バンク制度を使う場合

登録から利用者とのマッチングまでの流れ

空き家バンクを利用するには、所有者(売り手・貸し手)が「空き家バンク物件登録申込書」などの様式を谷和原庁舎1階の住まい開発政策課へ提出します。利用希望者(買い手・借り手)も別途登録が必要で、双方が登録された物件について、希望があれば茨城県宅地建物取引業協会が交渉を仲介します(つくばみらい市空き家バンク制度実施要綱)。

家財処分費補助・改修工事費補助

空き家バンクを利用する場合、市独自の補助制度も用意されています。登録した所有者には家財処分費として経費の2分の1・上限10万円、バンク登録物件を購入または賃借した方には改修工事費として経費の2分の1・上限50万円が、いずれも予算の範囲内で補助されます(つくばみらい市公式サイト「空き家バンクを利用で補助金」)。

つくばみらい市の空き家解体補助金という選択肢

売却よりも解体を先に検討したい場合、つくばみらい市には「空家解体補助金」制度があります。対象は「特定空家等」「不良住宅」「老朽空家」のいずれかと判定され、かつ1年以上使用されていない個人所有の空き家などです。補助額は補助対象経費の2分の1(1,000円未満切り捨て)で、特定空家等・不良住宅は上限30万円、老朽空家は上限15万円です。令和8年度は令和8年4月6日から申込受付が始まっており、予算の範囲内・先着順で、枠数は「30万円枠1件・15万円枠2件」の合計3件とされています(つくばみらい市公式サイト、つくばみらい市空家解体補助金交付要綱)。なお「住んでいる家を建て直すための解体」は対象外である点、契約は交付決定後でなければならない点は事前に確認が必要です。解体費用の相場や、解体して売るか古家付きのまま売るかの判断についてはつくばみらい市の空き家 解体補助金は上限30万円・年3件【2026】で詳しく解説しています。

売却を選ぶ場合に使える税の特例

相続空き家の3,000万円特別控除(国税庁No.3306)

相続または遺贈により実家を取得し、平成28年4月1日から令和9年12月31日までの間に売却する場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります(国税庁タックスアンサーNo.3306「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」)。相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る必要があり、売却代金が1億円以下であることなどが主な要件です。なお令和6年1月1日以後の譲渡で相続人が3人以上の場合は、控除の上限が2,000万円になる点も押さえておきたいところです。建物の建築時期など細かな要件があるため、対象になるかどうかは税理士または税務署への確認をおすすめします。

低未利用土地等の長期譲渡所得特別控除

つくばみらい市公式サイトでは、低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除についても案内されています。相続空き家の特例とは要件が異なる別制度のため、該当しそうな場合は個別の確認が必要です。

兄弟姉妹・相続人間の合意形成のポイント

「決めない」まま先送りするのが一番のリスク

実家の方針が決まらない最大の理由は、多くの場合「誰も反対していないが、誰も決めていない」という状態にあります。相続人が複数いる場合、まずは現況(建物・敷地・残置物・名義)を全員で共有し、住む・貸す・活用する・バンクに登録する・売却するという5つの選択肢のどれに近いか、優先順位だけでも先に話し合っておくと具体的な相談がスムーズになります。売却を選ぶ場合は、相続登記を終えてからでないと売買契約に進めない点もあわせて共有しておくとよいでしょう。

つくばみらい市の地価動向は「今」の判断材料になるか

国土交通省の地価公示データを集計するtochidai.infoによると、つくばみらい市の2026年(令和8年)公示地価平均は59,505円/平方メートル(坪単価目安約19.7万円)で、前年比+3.34%となっています。2018〜2021年は31,000円台〜34,000円台で推移していましたが、2022年に50,306円/m2へ急伸して以降、毎年上昇が続いています。より詳しい人口・地価の長期推移はつくばみらい市の人口と地価の推移【2026】で解説していますが、これはあくまで公示地価という「目安」であり、実際の売却価格は駅からの距離や区画整理の有無、旧伊奈・旧谷和原といった地区差によって大きく変わります。地価が上がっているからといって、空き家のまま所有し続けることが必ずしも得策とは限らない点は正直にお伝えしておきます。

仲介と買取、つくばみらい市の実家ではどちらが向くか

古い実家や、残置物・家財が残ったままの物件は、仲介では買い手が見つかりにくい場合があります。少しでも高く売りたい場合は仲介、片付けや修繕をせずにできるだけ早く現金化したい場合は買取が向いています。当店では仲介・買取・リースバックの3つから状況に合わせてご提案しており、査定は無料です。

ハウスドゥ 守谷にご相談ください

つくばみらい市にお住まいでない方、すでに市外・県外に生活基盤がある方からのご相談も多くいただいています。現地調査から近隣への配慮、必要書類のやり取りまで当店が窓口となって進められますので、遠方にお住まいのままでも手続きを完了できます。守谷市本町の店舗では、みらい平駅周辺から車でおよそ15分、TXなら守谷駅までひと駅の距離です。8:00〜21:00・年中無休で営業しています。実際の売却査定実績やお客様の声は売却査定実績とお客様の声のページでご確認いただけます。つくばみらい市の不動産売却について詳しくはつくばみらい市の不動産売却・買取エリアページもあわせてご覧ください。

つくばみらい市の実家・空き家に関するよくある質問

Q1. 実家がつくばみらい市内にありますが、住む予定はありません。まず何をすればいいですか?

まずは相続人・名義を確認し、建物と敷地の現況(老朽度・残置物の有無)を把握することから始めます。そのうえで住む・貸す・活用する・空き家バンクに登録する・売却するという5つの選択肢のどれが現実的か、優先順位を話し合うことをおすすめします。

Q2. つくばみらい市の空き家バンクに登録すればすぐに売れますか?

空き家バンクは登録した情報を利用希望者へ提供する仕組みで、すぐに買い手・借り手が見つかることを保証するものではありません。早期の現金化を優先する場合は、不動産会社への仲介・買取のご相談もあわせてご検討ください。

Q3. 空き家の解体補助金と、空き家バンクの補助金はどちらも使えますか?

制度の目的が異なるため、それぞれの要件を個別に満たす必要があります。解体補助金は「特定空家等」等の判定を受けた空き家の解体費用が対象、空き家バンクの補助金は登録・利用に伴う家財処分費や改修工事費が対象です。両方に該当するケースは少ないため、市の窓口(住まい開発政策課)へ事前確認をおすすめします。

Q4. 相続した実家の名義がまだ亡くなった親のままです。売却できますか?

相続登記を済ませて相続人名義に変更しないと、原則として売買契約を進めることはできません。令和6年4月1日以降は相続登記が義務化されているため、売却を検討する場合はまず登記の確認から始めることをおすすめします。

Q5. 遠方に住んでいて、つくばみらい市の実家に頻繁に通えません。相談できますか?

市外・県外にお住まいのままご相談いただくケースは多くあります。現地調査や近隣への配慮、書類のやり取りは当店が窓口となって進められますので、まずはお電話かメールでご相談ください。

Q6. つくばみらい市の実家は古民家として活用できますか?

敷地や建物の状態によります。旧伊奈・旧谷和原地区には趣のある古い家屋も残っていますが、改修費用や用途変更の手続きが必要になる場合があるため、活用を検討する前に専門家への相談をおすすめします。

まとめ|「どうしたいか」より「今どんな状態か」の整理から

つくばみらい市は、TX沿線の新興住宅地と旧伊奈・旧谷和原の農村部という二つの顔を持つ市です。実家・空き家の選択肢は住む・貸す・活用する・空き家バンクに登録する・売却するの5つがありますが、どれが正解かは物件の状態や相続人の状況によって変わります。まずは現況と名義を整理し、迷ったときはハウスドゥ 守谷までお気軽にご相談ください。

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