「つくばみらい市」とひとくくりにされがちですが、実際に歩いてみると、まるで違う顔を持つ二つのまちが同居していることに気づきます。区画整理で生まれたみらい平の住宅地と、昔ながらの集落が広がる旧伊奈・旧谷和原地区です。この記事では、そんなつくばみらい市の交通・買い物・子育て・住宅相場・防災を市の公式データで整理し、あわせて「売る・持ち続ける」を考えるときの視点もまとめました。

つくばみらい市はどんなまち?基本データで見る
まずは、つくばみらい市がどんな規模のまちなのかを数字で押さえておきます。イメージだけで語られがちな部分なので、市が公表している数値を出発点にします。
人口は約5万3,700人・世帯数は約2万3,400世帯
つくばみらい市の人口は53,722人、世帯数は23,431世帯です(つくばみらい市公式サイト「市の人口」令和8年6月1日現在・住民基本台帳)。男女比はほぼ半々で、男性26,931人、女性26,791人となっています。茨城県内の市としては中規模ですが、後述するとおり近年の伸び方に特徴があります。
「みらい平」と「昔からの集落」が同居する二層構造
つくばみらい市を理解するうえで一番大事なのが、市内が性格の違う2つのエリアに分かれている点です。ひとつはつくばエクスプレス開業に合わせて区画整理された、みらい平駅周辺の新しい住宅地。もうひとつは、田園と昔からの集落が広がる旧伊奈・旧谷和原のエリアです。同じ市内でも、街並みも生活の仕方も価格帯もかなり違います。
人口増を牽引しているのはみらい平地区
市の町丁字別人口を見ると、その差がはっきり出ます。陽光台1〜4丁目で合計7,581人、紫峰ヶ丘1〜5丁目で合計5,644人、富士見ヶ丘1〜4丁目で合計4,714人。この3地区だけで約1万7,900人と、市の人口の3分の1近くを占めています(同・令和8年6月1日現在)。区画整理前にはほとんど人が住んでいなかった台地であることを踏まえると、増え方の勢いが分かります。
交通アクセス|つくばエクスプレスみらい平駅が中心
つくばみらい市の住みやすさを語るとき、多くの人が最初に挙げるのが交通です。特に都心への通勤を考える方にとっては、ここが最大の判断材料になります。
みらい平駅から秋葉原まで約40〜45分
つくばエクスプレスのみらい平駅から秋葉原駅までは、普通で約45分、区間快速で約40分が目安です(各社の乗換案内サービスによる所要時間の目安・2026年時点)。乗り換えなしで都心に出られるため、体感としてはこの数字より楽に感じるという声もあります。
注意点:最速の「快速」はみらい平駅に停まらない
ここは正直にお伝えしておくべき点です。つくばエクスプレスの最速種別である「快速」は、みらい平駅を通過します。つまり実際に使えるのは区間快速と普通で、ダイヤ表の最速値がそのまま自分の通勤時間になるわけではありません。物件を検討する際は、ご自身が乗る時間帯の時刻表で確認することを強くおすすめします。
車での移動|常磐道谷和原ICが市内にある
つくばみらい市には常磐自動車道の谷和原インターチェンジがあり、車での広域移動もしやすい立地です。国道294号が市内を南北に通っており、守谷市・常総市・つくば市方面へのアクセスも取りやすくなっています。鉄道と高速道路の両方が使えるのは、県南のまちとして強みです。
買い物・生活利便性
次に、日々の暮らしを支える買い物環境を見ていきます。ここもエリアによって差が出る部分です。
みらい平駅周辺は徒歩圏で日常の買い物が完結しやすい
みらい平駅周辺は区画整理によって計画的に開発されたエリアで、駅の周りに商業施設が集まっています。日常の食料品や日用品であれば、徒歩や自転車の範囲で用が足りる立地が多いのが特徴です。子育て世帯からの人気が高い理由のひとつがここにあります。
大型店へは車で守谷市・つくば市方面へ
まとめ買いや専門店での買い物になると、車で守谷市方面やつくば市方面に出るのが一般的です。つくばみらい市は隣接する市が多く、市境を越えた買い物圏が実質的に生活圏になっています。市内で完結させようとせず、周辺市とセットで生活圏を考えると実態に近くなります。
子育て・教育環境
つくばみらい市が子育て世帯に選ばれている理由を、制度と施設の両面から整理します。ここは市の公式情報で確認できる部分に絞ってお伝えします。
小児マル福は0歳から18歳年度末まで・所得制限なし
つくばみらい市の小児医療福祉費支給制度(小児マル福)は、市に住民票があり各種健康保険に加入している0歳から18歳の児童が対象です。対象期間は出生日から18歳の年度末(18歳の誕生日以後最初の3月31日)まで。そして、つくばみらい市の小児マル福には所得制限がありません(つくばみらい市公式サイト・2025年4月24日更新)。
外来は1日600円まで・調剤は自己負担なし
具体的な負担額も公表されています。県内の医療機関にかかる場合、外来は医療機関ごとに保険診療分の自己負担が1日600円まで(月2回、最大1,200円)。同じ病院の同月3回目以降の外来自己負担はありません。入院は1日300円まで(月最大3,000円)。調剤(薬局)の自己負担金はマル福から助成されるため支払い不要です(同)。ただし健康診断・予防接種・差額ベッド代などの保険適用外は助成対象外です。
市立小学校は9校
つくばみらい市の市立小学校は9校です。小張小学校、豊小学校、伊奈小学校、伊奈東小学校、谷和原小学校、福岡小学校、小絹小学校、陽光台小学校、富士見ヶ丘小学校(つくばみらい市教育委員会「小学校所在地」)。このうち陽光台小学校と富士見ヶ丘小学校が、みらい平地区の人口増に対応して設けられた学校です。
市立中学校は4校・みらい平中学校が建設中
市立中学校は4校で、加えて「みらい平中学校」が建設中です。これはみらい平地区の生徒数増加に対応するための新設中学校で、市の教育委員会が開校準備を進めています。開校時期や学区の詳細は市の発表が随時更新されるため、お子さんの進学時期にかかる方は市公式サイトで最新情報をご確認ください。
地区別の特徴|同じ市内でもこれだけ違う
つくばみらい市を検討するなら、市単位ではなく地区単位で見るのが正解です。主要な地区の性格を整理します。
陽光台|みらい平駅至近の中心エリア
陽光台は1〜4丁目で合計7,581人が暮らす、みらい平地区で最も人口の多いエリアです(令和8年6月1日現在)。みらい平市民センターと陽光台小学校があり、駅周辺の利便性を最優先する方に向いています。区画整理された新しい街並みが特徴です。
富士見ヶ丘|富士見ヶ丘小学校のあるエリア
富士見ヶ丘は1〜4丁目で合計4,714人(同)。富士見ヶ丘小学校があり、子育て世帯の比率が高いエリアです。世帯あたりの人数がやや多い傾向が数字にも表れています。
谷井田・板橋・伊奈東|旧伊奈町エリアの人口集積地
旧伊奈町側では、谷井田が4,525人、伊奈東が3,224人、板橋が2,218人と、みらい平地区に次ぐ人口を持っています(同)。伊奈小学校・伊奈東小学校があり、昔からの生活圏が形成されているエリアです。
小絹・筒戸・絹の台|旧谷和原村エリア
旧谷和原村側では、筒戸が2,542人、小絹が2,227人。絹の台1〜6丁目を合わせると3,189人になります(同)。小絹小学校を中心とした生活圏で、常総線の小絹駅も使えるエリアです。
住宅相場|公示地価と価格の考え方
ここからは、つくばみらい市の住まいにいくらかかるのか、そして売るときにいくらになるのかという話に入ります。数字はすべて「目安」としてお読みください。
住宅地の平均坪単価は18万円台〜19万円台が目安
民間の地価情報サイトの集計によると、つくばみらい市の住宅地の平均坪単価はおおむね18万円台から19万円台とされています(2026年公示地価ベースの集計値・目安)。前年からは上昇傾向で推移しており、茨城県内でも上位の水準です。ただしこれは市全体をならした平均値であり、個別の土地の価格ではありません。
目安を知るのは出発点・実額は査定で確認する
相場の目安を知ることには意味があります。ただしそれは「話の出発点」であって、実際に売れる金額ではありません。宅地建物取引業法第34条の2第2項では、宅建業者が価額について意見を述べるときは、その根拠を明示しなければならないと定められています。査定を受けるときは、金額そのものより「なぜその金額なのか」の説明を確認してください。

治安・防災|ハザードマップは番地単位で見る
住みやすさを判断するとき、災害リスクは避けて通れません。つくばみらい市は市内で条件が分かれるため、丁寧に見ていきます。
市が洪水・土砂災害ハザードマップを公開している
つくばみらい市は「洪水・土砂災害ハザードマップ」を公開しています。鬼怒川・小貝川などがはん濫した場合に想定される浸水の深さを地図で確認できるもので、市公式サイトからダウンロードできるほか、伊奈庁舎・谷和原庁舎・みらい平市民センターなどで配布されています。市はこのほか、風水害・地震などの情報をまとめた総合防災ハザードマップも作成しています。
台地部と低地部でリスクが分かれる
つくばみらい市は、みらい平地区のある台地部と、河川沿いの低地部で地形条件が異なります。同じ市内でも想定される浸水の深さは場所によって差が出るため、「つくばみらい市だから安全」「つくばみらい市だから危険」という言い方はどちらも実態に合いません。
家を売る・持ち続けるときに知っておきたいこと
ここからは、すでにつくばみらい市に不動産をお持ちの方に向けた話です。住みやすさの裏側で、実際に起きている問題を整理します。
人口増のまちでも空き家は生まれる
つくばみらい市は人口が増えているまちですが、それは主にみらい平地区での増加です。旧伊奈・旧谷和原の集落部では、親世代が住んでいた家が相続で残るケースが出てきています。市全体の人口が増えていることと、ご自身の家が売れやすいかどうかは別の話です。
空き家は「時間が経つほど不利になる」
人が住まなくなった家は、換気がされず湿気がこもるため、傷みが早く進みます。庭木も伸び、内覧時の印象に直接響きます。さらに固定資産税や管理の手間は毎年かかり続けます。「そのうち考える」を数年続けると、その間に価格が下がり、解体費の見積もりも上がっているという状態になりがちです。
仲介と買取のどちらを選ぶか
売却の方法は大きく2つあります。仲介は買主を探して市場価格に近い金額を目指す方法で、時間がかかる代わりに高く売れる可能性があります。買取は不動産会社が直接買い取る方法で、価格は仲介より下がりますが、期間が読めて内覧の手間もありません。どちらが良いかは、期間の希望と物件の状態で決まります。
まずは「今いくらか」を知ることから
売るか持ち続けるかを判断するには、材料が必要です。今の査定額、維持にかかる費用、使う予定の有無。この3つを並べて初めて比較ができます。査定を受けたからといって売らなければならないわけではありませんので、判断材料を集める目的で使っていただいて構いません。
つくばみらい市に関するよくある質問(FAQ)
つくばみらい市の住みやすさと不動産について、よくいただくご質問をまとめました。
Q. つくばみらい市は子育て世帯に向いていますか?
A. みらい平地区を中心に子育て世帯の転入が続いており、市全体の人口も増加傾向にあります。市の小児医療福祉費支給制度(小児マル福)は0歳から18歳の年度末までが対象で、所得制限がありません(つくばみらい市公式サイト・2025年4月24日更新)。市立小学校は9校、中学校は4校あり、みらい平地区の生徒数増加に対応するため「みらい平中学校」が建設中です。ただし学区や施設の状況は年度で変わるため、住まいを決める前に市の最新情報をご確認ください。
Q. みらい平駅から都心までどのくらいかかりますか?
A. つくばエクスプレスのみらい平駅から秋葉原駅までは、普通で約45分、区間快速で約40分が目安です(各社の乗換案内サービスによる所要時間の目安・2026年時点)。ただし最速種別の「快速」はみらい平駅を通過するため、通勤時間帯は区間快速や普通を使うことになります。実際の所要時間はダイヤ改正や時間帯で変わりますので、ご自身の通勤時間帯で一度実際に乗って確かめることをおすすめします。
Q. つくばみらい市の土地の相場はいくらくらいですか?
A. 民間の地価情報サイトの集計では、つくばみらい市の住宅地の平均坪単価はおおむね18万円台から19万円台とされています(2026年公示地価ベースの集計値・目安)。ただしこれは市全体をならした平均で、みらい平駅周辺の区画整理地と市の南部・北部の田園地域では価格帯が大きく異なります。実際の売却価格は土地の形・接道・上物の状態で変わるため、平均坪単価はあくまで出発点の目安としてお考えください。
Q. つくばみらい市の水害リスクはどう調べればよいですか?
A. つくばみらい市は「洪水・土砂災害ハザードマップ」を公開しており、鬼怒川・小貝川などがはん濫した場合に想定される浸水の深さを地図で確認できます。市公式サイトからダウンロードできるほか、伊奈庁舎・谷和原庁舎・みらい平市民センターなどでも配布されています。市内は台地部と低地部で条件が異なるため、「つくばみらい市だから安全/危険」とひとくくりにせず、必ず番地単位でマップをご確認ください。
Q. みらい平と旧伊奈・旧谷和原では何が違いますか?
A. みらい平地区(陽光台・紫峰ヶ丘・富士見ヶ丘など)はつくばエクスプレス開業に合わせて区画整理された新しい住宅地で、道路が広く区画が整っているのが特徴です。一方、旧伊奈町・旧谷和原村にあたる地域は昔からの集落と田園が広がり、敷地が広い代わりに車が生活の前提になります。どちらが良いかではなく、駅徒歩を優先するか敷地の広さを優先するかで選び方が変わります。
Q. つくばみらい市の家は今売るべきですか、持ち続けるべきですか?
A. 一概にどちらが正解とは言えません。判断材料は「使う予定があるか」「維持費を負担し続けられるか」「建物の傷みが進んでいないか」の3点です。特に人が住まなくなった家は傷みが早く進み、時間の経過が価格に効いてきます。空き家のまま何年も置くと解体費や管理費が積み上がるため、まずは今の査定額を知ったうえで比べることをおすすめします。ハウスドゥ守谷では無料査定を承っています。
まとめ|つくばみらい市は「地区で見る」のが正解
人口53,722人・23,431世帯(令和8年6月1日現在)。つくばエクスプレスみらい平駅から秋葉原まで約40〜45分。小児マル福は18歳年度末まで所得制限なし、市立小学校9校・中学校4校にみらい平中学校が加わる予定。子育て世帯にとっての条件は、数字で見る限り整っています。
ただし、つくばみらい市は一枚岩ではありません。みらい平地区の区画整理地と、旧伊奈・旧谷和原の集落部とでは、街並みも価格帯も売り方もまったく異なります。「坪19万円」という市単位の平均値だけを見て判断すると、実態を見誤ります。
すでに市内に不動産をお持ちで、売却か保有継続かで迷っているなら、まずは今の価格を知ることが最初の一歩です。ハウスドゥ守谷では、つくばみらい市の物件を無料で査定し、その根拠もあわせてご説明しています。判断材料としてお役立てください。
つくばみらい市内での売却実績は売却査定実績とお客様の声でもご紹介していますので、あわせてご参照ください。
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つくばみらい市の実家・空き家の選択肢についてもっと詳しく
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実家をどうするか(住む・貸す・古民家として活用・空き家バンクに登録・売却)の5つの選択肢を、つくばみらい市の空き家バンク制度や解体補助金、相続空き家の3,000万円特別控除とあわせて横断整理しています。
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