「空き家 差し上げます」その前に。知るべき無償譲渡のリスク
「もう管理も限界だし、固定資産税を払い続けるのもつらい。いっそのこと、『空き家 差し上げます』と誰かに無償で譲れないだろうか…」
守谷市やつくばみらい市で空き家を所有し、その扱いに頭を悩ませている方の多くが、一度はこうお考えになるのではないでしょうか。特に、長年手入れができていない物件となると、その思いは一層強くなるかもしれません。
しかし、その「空き家 差し上げます」という一見手軽な解決策には、後々「こんなはずではなかった」と後悔する大きなリスクが潜んでいます。良かれと思って親族や知人に無償で譲った結果、かえって高額な金銭的負担を強いたり、人間関係にひびが入ったりするケースは決して珍しくありません。
この記事では、そんな後悔を未然に防ぐため、安易な個人間の無償譲渡が危険な理由を不動産のプロの視点から解説します。大切な資産の処分で失敗しないために、まず知っておくべき重要なポイントを確認していきましょう。
1. もらう側に発生する「贈与税」という名の高額請求
無償譲渡で最も見落とされがちなのが「贈与税」です。「タダであげたのだから、税金はかからないだろう」と考えるのは大きな間違いです。
贈与税とは、個人から財産を無償でもらった時に、もらった側(受贈者)に課せられる税金で、不動産も対象となります。ポイントは、贈与税が「市場価格」ではなく、「国が定めた評価額(固定資産税評価額など)」を基に計算される点です。たとえ建物が古く市場価値がゼロに見えても、土地には一定の評価額があります。
具体例を見てみましょう。守谷市内にある空き家の固定資産税評価額が合計500万円だった場合、もらった側には以下のような贈与税がかかる可能性があります。
- 課税価格: 500万円 – 110万円(基礎控除額) = 390万円
- 贈与税額: 390万円 × 20%(税率) – 25万円(控除額) = 53万円
「タダで家をもらえる」と喜んでいた相手に、ある日突然、53万円もの納税通知が届くのです。善意で行ったはずの無償譲渡が、相手に大きな金銭的負担を強いるだけでなく、関係悪化の引き金になりかねません。
さらに、名義変更のための「登録免許税」や、後から請求される「不動産取得税」も、もらった側の負担です。これらの費用も合計すれば数十万円にのぼることもあり、「タダより高いものはない」という状況に陥ってしまうのです。
2. 「聞いてないよ!」後から発覚する欠陥と契約不適合責任
もう一つの深刻なリスクが「契約不適合責任」です。これは以前「瑕疵(かし)担保責任」と呼ばれていたもので、譲渡した物件に、契約時には分からなかった隠れた欠陥が見つかった場合に、あげた側が負う責任を指します。
「タダであげたのだから、どんな状態でも文句は言えないはずだ」と思われるかもしれませんが、法律上、たとえ無償であってもこの責任から完全に逃れることは原則としてできません。
具体的には、以下のようなケースが考えられます。
- 雨漏り・シロアリ被害: 譲渡後に雨漏りが発覚し、調べると屋根裏がシロアリに食い荒らされていた。相手から修繕費用を請求される。
- 給排水管の故障: 地中の水道管が老朽化で破裂し、修理費用や漏水による補修費用を負担するよう求められる。
- 土地の境界トラブル: 土地の境界が曖昧で、隣地の所有者とトラブルに。測量費用などを請求される。
- 建物の傾き・基礎のひび割れ: 見た目では分からなかったが、専門家の調査で重大な欠陥が発覚した。
こうしたトラブルが発生した場合、もらった相手はあげた側に対して、修繕の要求、損害賠償請求、そして最終的には契約の解除を求めることができます。
個人間の契約書で「契約不適合責任は一切負いません」という特約を盛り込むことは可能ですが、口約束や簡単な覚書では有効性が認められない可能性が高いです。また、あげた側が欠陥を知りながら伝えなかった場合は、特約があっても責任を免れません。
法的な責任問題に発展し、人間関係まで壊してしまう前に、専門家を介した適切な手続きが不可欠です。
守谷・つくばみらい市の空き家事情|2026年の市場動向
前章では、「空き家 差し上げます」と個人間で譲渡するリスクを解説しました。しかし、それ以上に大切なのは、ご自身が「価値がない」と思い込んでいるその空き家に、予想以上の資産価値が眠っている可能性です。
「もう築40年以上だし、こんな家は誰も欲しがらない…」その考えは早計かもしれません。この地域の不動産が持つ本当の価値と、2026年に向けた市場動向を専門家の視点で分析します。
「古いから価値なし」は早計?TX沿線がもたらす不動産価値
守谷市・つくばみらい市エリアの不動産価値を語る上で、つくばエクスプレス(TX)の存在は欠かせません。秋葉原駅まで快速で約32分というアクセスの良さは、このエリアを都心へ通勤・通学する方々にとって非常に魅力的なベッドタウンへと変貌させました。
この「都心への近さ」という価値は、建物の古さを上回るケースが多々あります。都心部の不動産価格高騰やハイブリッドワークの定着により、「都心から少し離れても、広くて快適な住環境を手に入れたい」と考える層は着実に増えています。
市場動向を見ても、TX沿線の利便性は揺るぎなく、このエリアの需要は堅調に推移すると予測されます。建物が古い物件は「土地」としての価値が注目され、購入希望者の中には、解体して新築を建てる、あるいは大規模なリノベーションを行うことを前提に探している方も非常に多いのです。つまり、「古い家」はマイナスどころか、買い手にとって「自由に設計できるキャンバス」として魅力的に映る可能性があります。
エリア別に見る需要の特性|守谷駅・小絹駅周辺の強み
一口に守谷・つくばみらいエリアと言っても、地域によって需要の特性は異なります。
守谷駅周辺エリア 区画整理された美しい街並みと、商業施設や行政機関、教育機関が集中していることから、特に子育て世代のファミリー層に絶大な人気を誇ります。駅から少し離れた閑静な住宅街でも、小中学校の学区などを理由に探す方が後を絶ちません。たとえ建物が古くても、十分な広さの土地があれば、安定した需要が見込めるのが特徴です。
小絹駅・みらい平駅周辺エリア(つくばみらい市) 守谷駅に比べ落ち着いた住環境が魅力で、都心へのアクセス利便性を保ちつつ、比較的リーズナブルに不動産を取得できるエリアとして注目されています。初めてマイホームを購入する若いご夫婦や、ゆとりのあるセカンドライフを送りたいご夫婦など、幅広い層からの需要があります。庭付きの戸建てでDIYを楽しみながら暮らしたいというニーズも増えています。
このように、地域ごとの特性を理解すれば、ご所有の空き家がどのような層に響くのか、その「本当の価値」が見えてきます。

マイナス要因も価値に変わる?ハザード情報と訳あり物件の可能性
もちろん、良い面ばかりではありません。このエリアは鬼怒川や小貝川に近く、場所によってはハザードマップで浸水想定区域に指定されていることもあります。
しかし、「ハザードマップにかかっているから売れない」と諦める必要はありません。近年は、買主様もリスクを理解した上で物件探しをするのが当たり前になっており、保険で備えたり、対策を講じることを前提に購入を検討される方がほとんどです。
また、再建築が難しい土地や、接道に問題がある旗竿地、市街化調整区域内の物件といった、いわゆる「訳あり物件」も、地域密着の専門家であれば、法的な規制をクリアする方法を探ったり、特定の条件で購入したい買主様を見つけ出したりと、専門知識と経験を活かして価値を見出すことが可能です。
「空き家 差し上げます」と手放すしかないと思っていた物件が、実はしっかりとした価格で売却できる資産かもしれません。まずはその可能性を知るために、ご自身の空き家の価値を客観的に把握することから始めてみませんか。
無償譲渡だけじゃない!空き家を手放すための3つの選択肢
ご所有の空き家には、ご自身が思っている以上の価値が眠っている可能性があります。しかし、いざ手放すとなると、具体的にどのような方法があるのか分からない方も多いでしょう。
「空き家 差し上げます」と無償で譲渡する以外にも、状況に合わせて選べる方法がいくつか存在します。ここでは代表的な3つの方法、「仲介売却」「不動産買取」「空き家バンク」について、それぞれの特徴を詳しく解説します。
選択肢1:仲介売却|時間をかけてでも高く売りたい方向け
不動産会社が売主様と買主様の間に入り、売買契約をサポートする最も一般的な方法です。
メリット
- 高値での売却が期待できる: 市場相場に基づいた価格で売却活動を行うため、適正価格での売却が期待できます。
- 幅広い購入希望者にアプローチできる: 不動産ポータルサイトなどを通じて広く買主を募集するため、多くの方の目に触れる機会があります。
デメリット
- 売却までに時間がかかる: 買い手が見つかるまで、一般的に3ヶ月~半年、あるいはそれ以上かかることもあります。
- 内覧対応などの手間がかかる: 購入希望者の内覧に対応する負担が発生します。
- 契約不適合責任を負う: 売却後に物件の欠陥が見つかった場合、売主様が修繕費用などを負担する責任を負います。
- 仲介手数料がかかる: 売買成立時に、不動産会社へ成功報酬として仲介手数料を支払います。
仲介売却は、「時間はかかってもいいから、少しでも高く売りたい」という方に適した方法です。
選択肢2:不動産買取|早さと手軽さを最優先したい方向け
不動産会社が直接、お客様の物件を買い取る方法です。
メリット
- スピーディーに現金化できる: 査定価格に納得すればすぐに契約へ進め、最短で数日~1週間程度で現金化が可能です。
- 仲介手数料が不要: 不動産会社が直接の買主となるため、仲介手数料はかかりません。
- 契約不適合責任が免除される: 買主がプロの不動産会社であるため、多くの場合、売却後の欠陥に対する責任が免除されます。
- 手間がかからず、近所に知られない: 広告活動や内覧対応は不要です。家財道具が残った状態でも引き渡し可能なケースが多く、手間を省きたい方に最適です。
デメリット
- 売却価格が仲介より低くなる傾向: 買取価格は、一般的に市場価格の7~8割程度となります。これは、不動産会社がリフォームなどを行い再販売するための費用やリスクを考慮しているためです。
「空き家 差し上げます」と諦めていたような、再建築が難しい土地や市街化調整区域内の家など、いわゆる「訳あり物件」も買取の対象となる場合があります。
選択肢3:空き家バンク|地域貢献や活用を重視する方向け
自治体がウェブサイトなどで空き家情報を公開し、利用希望者とのマッチングを支援する制度です。
メリット
- 自治体運営の安心感: 公的な制度のため、安心して情報を登録できます。
- 移住希望者などとマッチングしやすい: 「この地域を気に入ってくれる人に住んでほしい」という想いを持つ方に適しています。
- 補助金が利用できる場合がある: 自治体によっては、リフォーム費用などを補助する制度があります。
デメリット
- すぐに買い手が見つかるとは限らない: 登録しても必ずしも引き取り手が見つかるわけではありません。
- 交渉や手続きに手間がかかる: 価格交渉や契約手続きは、当事者間で行うのが基本です。
- 登録できる物件に条件がある: 状態が著しく悪い物件は、登録を断られるケースがあります。
空き家バンクは、「売却益よりも、空き家の活用や地域貢献を優先したい」という考えの方に向いています。
あなたに最適な方法は?3つの選択肢を比較
ご紹介した3つの方法を、分かりやすく表にまとめました。
| 比較項目 | ① 仲介売却 | ② 不動産買取 | ③ 空き家バンク |
|---|---|---|---|
| 売却価格 | ◎ 高い | △ 低め | ○ ケースによる |
| スピード | △ 時間がかかる | ◎ 最速 | × 不確定 |
| 手間 | △ かかる | ◎ 少ない | △ かかる |
| 契約後の安心感 | △ 責任あり | ◎ 責任免除 | △ 責任あり |
| こんな方におすすめ | 時間をかけて高く売りたい方 | 早く・確実に手放したい方 | 地域貢献をしたい方 |
「空き家を差し上げます」と考える前に、これらの選択肢があることを知るだけでも、未来は大きく変わるはずです。
他社で断られた訳あり物件こそご相談を!当社の買取解決事例
「どの方法が良いか判断できない」「買取を希望したが断られてしまった」といったお悩みを抱える方は少なくありません。特に、築年数が古い、法的な制約があるといった物件は、売却を断られ、「もう誰かに差し上げるしかないのか」と途方に暮れてしまうこともあります。
しかし、諦めるのはまだ早いです。専門家であれば、仲介と買取の両方からお客様の状況と物件の特性に合わせた最適な提案が可能です。ここでは、実際に解決に至った事例をご紹介します。

「訳あり物件」に強い専門家の3つの理由
なぜ、他の不動産会社が敬遠しがちな物件でも対応できるのでしょうか。それには明確な理由があります。
「仲介」と「買取」の二刀流 市場での売却が難しい物件でも、不動産会社が直接買主となる「買取」なら、スピーディな現金化が可能です。リフォームや解体、法的手続きなど、買い取った後の活用ノウハウがあるため、どのような状態の物件でも価値を見出すことができます。
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エリアに特化した専門知識と販路 守谷市、つくばみらい市、常総市、坂東市といった地域に根ざした専門家は、都市計画や条例、地域特有の需要を熟知しています。「市街化調整区域」や「再建築不可」といった物件でも、その土地のルールに則った最適な活用方法を見つけ出すことができます。
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権利関係の整理からワンストップで対応 相続が絡む「共有名義」や、住宅ローンの返済が困難な「任意売却」など、複雑な権利関係が求められるケースも、提携する司法書士や弁護士と連携し、煩雑な手続きをワンストップでサポートできます。
【買取解決事例】こんなお悩みも解決してきました
実際に専門家へ相談し、解決へと至った事例の一部をご紹介します。
事例1:相続したご実家が「ゴミ屋敷」状態に…(常総市 T様)
- ご相談内容 常総市の実家を相続したものの、長年片付けられず「ゴミ屋敷」状態に。遠方在住で片付けに通えず、他社からは「片付けてからでないと査定できない」と断られていました。
- 解決策 「現状のまま」での買取を提案。室内に残された家財道具の処分費用も含めた買取価格を提示し、お客様には片付けの手間を一切かけずに現金化を実現。残置物の処分もすべて不動産会社が対応しました。
事例2:接道義務を満たさない「再建築不可物件」(守谷市 S様)
- ご相談内容 守谷市内のご実家が、法律上、建て替えができない「再建築不可物件」でした。資産価値が低いと見なされ、「解体して更地にするしかないか」と諦めかけていました。
- 解決策 一般的な住宅用地としての売却は困難ですが、専門家は別の価値を見出しました。建物をリフォームして賃貸物件として活用する、隣地所有者に購入を打診するなど、複数の活用プランを検討。最終的に、リフォーム後の収益性を見込んで不動産会社が買い取り、納得のいく価格で売却が成立しました。
事例3:意見がまとまらない「共有名義」の土地(坂東市 K様)
- ご相談内容 ご兄弟3人の共有名義で相続した土地。売却、活用、維持と意見がまとまらず、何年も放置され、固定資産税の負担だけが続いていました。
- 解決策 専門家が中立的な立場で各共有者の考えをヒアリング。土地の適正な市場価値を算出して全員に提示し、売却して現金で分割することが最も公平な解決策であることを説明。全員の納得を得て不動産会社が買い取り、煩雑な共有名義の解消手続きも司法書士と連携してスムーズに進めました。
「空き家を差し上げます」と考えるのは、最後の手段です。一見価値がないと思われる物件にも、専門家の視点から見れば活用の道が残されている可能性は十分にあります。
空き家処分の流れと費用|相談から現金化までの全ステップ
「専門家に相談するのが良いのは分かったけれど、何から始めればいいの?」「費用はどれくらいかかる?」そう感じる方も多いでしょう。「空き家を差し上げます」と考える前に、まずは売却や買取の全体像を把握することが大切です。ここでは、ご相談から現金化までの具体的な流れと費用を解説します。

ステップ1:無料相談・査定〜現状の価値を知ることから〜
すべては「無料相談」から始まります。「とりあえず話だけ聞きたい」「まだ売ると決めていない」という段階でも問題ありません。物件の基本情報やお客様のお困りごとをお聞きします。
その後、ご希望に応じて物件の価値を算出する「査定」に移ります。
- 机上査定(簡易査定):周辺の取引事例や公的データを基に、おおよその査定額をスピーディーに算出します。
- 訪問査定(詳細査定):スタッフが現地を訪問し、建物の状態や周辺環境などを細かく確認した上で、より正確な査定額を算出します。
査定をしたからといって売却を強要されることはありません。地域特性も踏まえ、お客様の空き家が持つ本当の価値を客観的に知ることができます。
ステップ2:媒介契約または買取契約〜最適な売却方法を選ぶ〜
査定額や提案内容に納得できたら、具体的な売却方法を決定し、契約へと進みます。
- 仲介(媒介契約):不動産会社が代理人となり、購入希望者を探します。市場価格に近い価格で売れる可能性がありますが、時間がかかる場合があります。
- 買取(買取契約):不動産会社が直接、空き家を買い取ります。購入希望者を探す必要がないため、最短数日で現金化が可能です。ご近所に知られず、建物や家財がそのままでも手放せるのが大きなメリットです。
お客様の事情や希望を最優先に、どちらの方法が最適かを丁寧に説明を受けた上で決定しましょう。
ステップ3:売却活動・決済〜買主様との手続き〜
【仲介の場合】 媒介契約後、広告活動を開始します。購入希望者から申し込みがあれば、条件を交渉し、合意に至れば売買契約を締結します。
【買取の場合】 不動産会社が買主のため、売却活動や交渉期間は一切ありません。すぐに売買契約の締結が可能です。
契約後は、残代金の支払いと物件の引き渡しを行う「決済」の日程を調整します。
ステップ4:引き渡し〜所有権の移転〜
決済日には、関係者が集まり、残代金の入金確認後、司法書士が法務局で所有権移転の登記申請を行います。同時に、物件の鍵を買主に渡して、すべての手続きが完了です。買取サービスでは、家の中に残っている荷物(残置物)をそのままの状態で引き取ってもらえる場合が多く、片付けの手間と費用を省けます。
空き家処分にかかる費用の目安
空き家を処分する際に必要となる主な費用は以下の通りです。
- 仲介手数料 仲介で売却が成立した場合に不動産会社に支払う成功報酬です。買取サービスを利用する場合、この仲介手数料は一切かかりません。
- 印紙税 売買契約書に貼付する印紙代です。契約金額によって税額は異なります。
- 登記費用 所有権移転登記などにかかる登録免許税や、手続きを依頼する司法書士への報酬です。
- 譲渡所得税・住民税 売却して利益(譲渡所得)が出た場合に、その利益に対して課税されます。



